話し方の練習:話し言葉・書き言葉
前回に引き続き、話し方のテクニックを向上させるためのコツを解説していきましょう。
情景描写
日本語にはさまざまな形容詞や副詞、擬態語などがあります。情景描写や感情表現をする際には、聞き手がイメージしやすいよう「主観より客観」を考え て話す事が重要です。
例えば「すごい」や「きれい」「おいしい」などは人それぞれの価値観や考え方によって捉え方が違います。
このような主観的な表現を使う場合には、ど のように「すごい」のか、どのように「きれい」なのか、前後に例えを加えるなど言葉を加えてみてください。
「とてもおいしかった」「すごくおもしろかった」など、それだけではせっかくの貴方の感動が伝わりません。

語彙を増やし沢山の表現を身につける事 で、より貴方の話が聞き手の中で色鮮やかに浮かび上がると思います!
話し言葉と書き言葉の違い
話し言葉と書き言葉、いったい何が違うのか・・・と思う方もいるかと思いますが、それぞれ微妙に表現が違っています。
「○月×日、A法案が 衆議院を通過した。」
という文章を例に挙げて考えてみましょう。
この表現は新聞記事などで目にするものですが、ニュースとして読まれる文章に直す と
「×日、野党から官僚主体と反発を受けていたA法案が、与党の賛成多数により衆議院を通過しました。」
などより詳しく分かりやすい表現 になります。新聞記事に比べてA法案がどのようなものであったか、どのように通過したのかが分かりやすくなっているのが分かります。
これはあくまでも一例にすぎませんが、新聞記事や説明書など書き言葉での表現は「視覚的に理解する」事を重要視し、多くは「~だ、~である」や「~ です、~ます」などの表現を使って見て理解できるようにしています。

逆に話し言葉は「聴覚的に理解する」事をねらった表現になります。
「話し方の練習」の説明の項目や「小説を読む」の情景描写の項目でお話ししたように、分かりやすい言葉を使 い、表現も聞き手に分かりやすいように変えて話す事が重要です。
また話し言葉の場合には「約300」などの表現は「およそ300」と聞きやすい表現に変えるとより伝わりやすくなります。
「やく」という音は「は く」「あく」などと聞き間違えてしまう場合がありますが「およそ」であれば聞き手のほとんどが「約」の意味であると捉える事が出来ます。
聞き手の事を考えて、優しい言葉を使って表現するのも貴方の話をより伝えやすくする一つの方法になります。
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